電子カルテ・レセコンベンダ的オンライン資格確認業者との分界点
オンライン資格確認システムは必ずしも電子カルテ・レセコンベンダに頼まなくて良いのでは?
オンライン資格確認システムは必ずしも電子カルテ・レセコンベンダに一括して発注しなくても良いのではないか?と思うのです。というのは、電子カルテ・レセコンベンダは「回線製品」であるオンライン資格確認システムの専門家ではないからです。
オンライン資格確認のシステムを積極的に導入することを表明しているのは、NTTであったり、NTTデータであったりと、やはり「回線に強い」企業ではないでしょうか。
オンライン資格確認のポータルサイトでは、あたかも導入に際しては「電子カルテ・レセコンベンダに相談」というように読み取れる記載になっているのではないでしょうか。
実際、電子カルテ・レセコンベンダのできることは、オンライン資格確認システムとの「共有フォルダによるやり取り」でしかありません。つまりは共有フォルダが「分界点」になります。それならば、得意分野の回線絡みのオンライン資格確認については「NTTなどの回線業者」、レセコンとのやり取り部分だけは「現在使用中の電子カルテ・レセコンベンダ」といった具合に、別々に手配することが合理的なのではないかと考えます。
オンライン資格確認システムはある意味独立性が高い
オンライン資格確認システムは、ある意味それぞれのパーツが独立性が高く、組み合わせを自由に選べるようになっているといえます。「顔認証付きカードリーダ」、「本体」、「回線」、「レセコンとのインタフェース」といった具合にそれぞれを自由に選択可能です。(であるがゆえに分かりづらい)
オンライン資格確認システムを提供する、例えばNTTであれば、ざっくりですが図中の背景部分を提供してくれます。あとは、電子カルテ・レセコンベンダは「共有フォルダ」経由でのデータのやり取りを「開放」してくれさえすれば連携動作が可能です。電子カルテ・レセコンベンダにオンライン資格確認システムを縛られないためにも、他ベンダにオンライン資格確認システムの導入をお願いするのも一つの選択肢でしょう。
とはいえ電子処方箋など今後のことを考えると。。。
つい最近ですが、電子処方箋の情報提供を始めるとベンダ向けに連絡がありました。処方箋は電子カルテ・レセコンとより密接に、頻繁に関係する部分です。これをオンライン資格確認のインフラを使って進めようということのようです。(関連資料はこちら)
なにか新しいことが施行されるたびに、複数の業者に対応を依頼することは甚だ面倒でありますし、責任の所在がわかりづらくなることも考えられます。別々のベンダに手配するメリット、デメリットを天秤にかけ、どちらを選択するか、正解がない選択を迫られることになりそうです。